集スト、テクノロジー犯罪被害者なら誰でも認識しているのが、家の中の盗聴、盗撮
であろう。これらの事が原因で集スト、テクノロジー犯罪の被害を受けている事に気
がついた被害者も多いのではないだろうか。生体通信で加害者の声が聴こえる被害
者の人は自分が今、行っている行動を逐一語られて非常に嫌な気分にさせられてい
ると思う。これは集スト、テクノロジー犯罪被害者だけではなく、世の中に何十万人も
いると言われている統合失調症者にも言える事だ。自らの行動を監視されているとい
う事を感じているのだが、結局自分自身の精神がおかしいと判断をくだした人達、あ
るいは周りの人間に精神がおかしいと烙印をおされ身動きがとれなくなった人達で
ある。そういった人々がこの偽精神病の呪縛から解放されるためにも、このテクノロ
ジーの犯罪は暴かれなければならないのである。
それでは一体工作員はどうやって被害者の行動を把握しているのだろうか。考えられ
る方法は二つ。まずひとつは被害者のいる部屋に向けて何かしらの電磁波を照射し
てシルエットを画像として見ている。もうひとつは被害者と感覚を共有しているダミー
人間とのリンクで被害者の視覚や身体の動きを自分のものとして感じている人間が
その感覚や動きを仄めかすといったものである。今回は被害者宅に何かしらの電磁
波を照射してモニタリングしていると思われるテクノロジーを見てみたい。
障害物を透過して物体の形状を認識できるもののひとつにミリ波という電磁波がある。
これは空港の荷物検査の際に使われており、X線や金属探知機でも認知できない
爆発物でも検出できる。現在アメリカの空港に多く設置され始めているという。X線な
どより安全なので注目、期待されているようである。またミリ波は車の自動ブレーキシ
ステムにも使われており、前の車に追突するのを防止する機能に一役かっている。
ミリ波はレーダーの役割に適している性質の電磁波なのだ。
故にこのミリ波は室内にいる人間の形状の認識だけではなく、外で移動している
人間の追尾も可能だと思われる。現にミリ波は人工衛星通信や人工衛星レーダーに
も使われているのだ。
ミリ波は文字通り波長がミリメートルオーダー(1~10mm)の電波のことだ。
周波数で言えば30~300GHzに相当し、携帯電話や無線LANで使われている
電波の周波数の10~100倍になる。このように波長が短く周波数が高いという
事で走行中の車の車間距離を高精度に測定して衝突を防ぐための車載レーダーに
使用されるのである。
またこのミリ波は可視光と比べてプラスチック、壁、紙、衣服、煙、霧などを透過
しやすいという特徴を有しているという。そしてマイクロ波レーダーと比較すると
空間分解能が優れているという事で、対象の形状が、より詳細にわかるという事で
ある。

ミリ波のイメージング技術は図2に示すように、物体そのものから発生する電磁波を
検出し、画像化する受動型(パッシブ)イメージングと、ある既知の波長(周波数)の
電磁波を物体に照射し、その透過波、あるいは、反射波を検出して画像化する能動
型(アクティブ)イメージングに分類できる。人間をはじめ、温度を有する、すべての
物体は黒体反射として、ミリ波帯の電波や赤外線の電磁波エネルギーを多く放出し
ていると言われている。その電磁波エネルギーは、ミリアンテナ、増幅機、ショット
ダイオード検波機などを組み合わせることで温度に換算して0.1度の分解能で高感
度に検出することが可能であるという事だ。

これによって壁を通して人間の姿を映しだしたり、人体自体がバックライトになったり
して着ている衣服に隠されたナイフや拳銃を映し出すことができるようだ。
特に能動型のイメージングにおいては電磁波を照明のように物体に当てることによっ
てはっきりした物体像を得る事ができるのだ。照明用に使われる電波の強度は携帯
電話の1万分の1で、またX線のように人体に影響がないという事である。そこでいち
早く海外ではセキュリティー対策としてミリ波の技術が鉄道や空港の乗客監視シス
テムに導入されているようである。
さらにミリ波は次のような特質をもっていると言われている。
①直進性が非常に強い
②伝達情報量が非常に多い
③空気中の水分による減衰が大きい
④指向性、利得の高いアンテナ設計が容易
⑤プリント基板等で小型化が容易
①の直進性が高いという事は、被害者を的にしやすいということ。②の伝送情報量が
多いという事は被害者の一挙手一投足まで観察できるということ。③空気中の水分に
よる減衰が大きいという事は、ひょっとして雨の日の盗撮仄めかしはあまりできない
ということだろうか。これは音声の仄めかしを受けている被害者でなければわからない
事ではあるが。 そして④、⑤のアンテナ、基板の設計小型化の容易さは、簡単に
できて小型なので、そこら辺の一般の家でも装備が可能で、電柱などにも仕掛ける
事も可能なのかもしれないという事である。
ミリ波はマイクロ波周波数帯に含まれるものであるが、従来の軍用レーダーに使用
されていたマイクロ周波数帯のもの(Xバンド)よりも透過性が高いという事で
盗撮に使われている可能性が高いと言えよう。音声通信で自分の行動を言い当てら
れている被害者はミリ波で部屋を透視され、かつ別の波長帯のマイクロ波で頭にフレ
イ効果を起こされて声による仄めかしを受けているということも考えられる。このテク
ノロジー犯罪は技術の複合が結構多いのかもしれない。ひとつの電磁波だけではなく、
複数の電磁波のコンビネーション、あるいは、電磁波と超音波のコラボレーションなど、
いろいろあるのではないだろうか。日本にそういった電磁波の調査をしてくれる公的な
研究調査団があって調査してくれれば、この犯罪は証明されるだろう。しかしその前に
世の中や国がこの犯罪の存在を認めなければ決して動くことはないという事だ。実証
する前に信じてもらわなければならないとは、なんとも辛い事である。しかし現在、
電磁波いろいろな事がわかり始めている以上、犯罪に使われているものがどういう
ものなのか近い将来暴かれるのも時間の問題なのかもしれない。我々はそれを待たな
ければならないという事なのである。